プロトタイプ3号ver.0.1を発表。1000人のサブNPCがうじゃうじゃ動きます。
2001年05月26日更新
プロトタイプ3号の基礎が出来ましたので、ver.0.1として公開します。 まだ何も操作できないバージョンですが、しばらく眺めてみてください。
今回のバージョンでは、サブNPCの制御と店舗の雛形を作ることを目標としました。 地図の上を、うじゃうじゃ動いているのが、前回のコラムで説明した、 消費者として行動する登場人物、つまりサブNPCです。 人数は1000人。それぞれの生活パターンにしたがって、街を歩いています。 晴れた日の晩方なら、700人くらいは同時に出現するでしょう。
出店第1号は、レストラン「La Gonbee(ラ・ゴンベー)」。 マップに赤い丸で記されているのが、その場所です。 ここでは、料理魔法の名人ペトリュスさんと、あわてんぼうウェイトレスのクッキーさんが働いています。 彼らが、メインNPCですが、今回のテストプログラムでは、お店での行動のみを実装してます。 ちなみに、レストランは、福岡にある焼き鳥屋さんをモチーフにしました。 僕の行きつけのお店なんですが、 そこの名物「とり皮」が、ホントにもう絶品で、1人で10本以上注文するのが当たり前ってくらい…… あ、焼き鳥の話じゃなかったですね。失礼、失礼。
地図のモデルとなった街は、去年、僕がサッカーの大会・ユーロ2000を観に行ったときに滞在した、 ベルギーの首都ブリュッセルです。様々な国から人が集まる国際都市ってのが、 活気ある魔法使いの街のイメージにぴったりかなと思って参考にしました。 プロトタイプ2号では、森の中でひっそりと暮らす魔法使いを描こうとしてたんですが、 まるっきり方向転換しましたね。ま、いいでしょう。
サブNPCは、一応、それぞれ目的地に向かって歩かせてますが、 結局到達できずに、ぶらぶら歩いているというのが事実です。 まっとうな経路探索アルゴリズムも考えてみましたが、 「壁にぶつかれば90度反転」+「ときどき、ランダムに方向転換」 という実にテキトーな移動ルーチンで、それっぽく見えているんで、今回は良しとします。
一日の終わりのクッキーさんのセリフは、その日の売上で変化します。 店の売上は、サブNPCが店に入るという行動の結果であり、 それには、天候や地図上の店の位置などが大きく影響しています。 このテストプログラムで、サブNPCの行動によって、メインNPCの生活に変化が生じる、 ひとつのモデルがご理解いただけたとおもいます。 今回のver.0.1をベースに、プロトタイプ3号を作り込んでいきます。 話題のお店、人気のスポット、ヒット商品……もっと、もっと複雑に影響しあうモデルケースを、 実装せねばなりませんね。
今回のコラムは、こんなところです。たまには、短いのもいいでしょう。 次なる出店と、サブNPC制御のブラッシュアップにご期待ください。